オオバギニキビ菌に効果

オオバギニキビ菌に効果


 古くから薬として重用されてきたプロポリス。抗酸化作用があるとして現在も健康食品として販売されているが、ミツバチが周辺の樹木から採取した樹液で作るため、産地によって品質はバラバラだ。
 その中で沖縄産プロポリスは抗酸化作用が突出して高いことが研究者の間で知られていた。

 「沖縄のミツバチはどの木からプロポリスをつくっているのか」。民間企業と研究者が協同研究でミツバチに目印をつけて追跡したところ、ある身近な植物から樹液を採取していることが判明した。 県内各地に自生する常緑広葉樹「オオバギ」。チビカタマヤーガサ、チビククヤーなどの方言名があり、昔はおにぎりや弁当を包むのに使われていた植物だ。

 研究したのはポッカコーポレーション(名古屋市)と沖縄ポッカ食品(東村、末吉勝博社長)、静岡県立大学の中村純教授。県産業振興公社の沖縄イノベーション創出事業を活用して研究を進め、抗酸化作用がオオバギに含まれるポリフェノールの一種「ニムフェオール」に由来していることを突き止めた。

 研究によると、ニムフェオールは食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌のほか歯周病菌、虫歯菌に高い抗酸化作用がある。特にニキビ菌には高い効果を示し、約1分ほどでほぼ全滅させることが分かったオオバギは奄美以南の亜熱帯、熱帯地域にしか生えておらず、希少性も高い。ポッカ社と沖縄ポッカ食品は新規の天然資源として売り出したい考えだ。両社はオオバギからニムフェオールを抽出し、マスクや洗顔剤、歯磨き粉の原料として提供する計画。沖縄ポッカ食品が県内で栽培、抽出し、ポッカコーポレーションが高純度で精製し、素材の販売をする。将来的には飲料としても提供するつもりだ。

 既に東村の遊休農地で試験栽培をしており、4月には製品を出荷できる体制を整える。

 オオバギの葉は根本から簡単に折れるため、手作業でも収穫が容易。さらに生命力が強く、年に3回は収穫できる。これまで商業用として栽培されたことがないため、現在は病害虫対策やニムフェオールの含有量を高める栽培法も研究中。
 さんぴん茶の絞りかすを肥料に使い、循環型の栽培にも努めている。
 末吉社長は「東村を含め県北部は遊休農地がたくさんある。供給先が増えれば1次産業と連携して地域の活性化にもつながる」と話した。

平成22年3月3日(水) 琉球新報

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