貯蔵タンパク質(storage protein)

植物の種子や実などの貯蔵器官に特異的に多量に蓄積されているタンパク質。厳密には次世代の成長にともなって分解されて窒素源やアミノ酸源として利用されるタンパク質のこと。

(株)先端医学生物科学研究所 より

超らせんDNA(supercoiled DNA)

DNAの2重らせん構造全体が、さらにねじれたらせん構造。超コイルDNAともいう。ワトソン-クリック型らせんと同じ向きの超らせんを”正の超らせん”、逆向きを”負の超らせん”という。染色体を構成するヌクレオソームは、ヒストンというタンパク質をDNAが巻いているが、このDNAも超らせんDNAである。

(株)先端医学生物科学研究所 より

超タンパク質(super protein)

生物体内で合成される天然のタンパク質は20種類のアミノ酸を材料としているが、この20種以外のアミノ酸を含む、天然には存在しないタンパク質。
超タンパク質の合成は将来、天然のものよりも優れた医薬品や、エレクトロニクスの素子などに利用できる機能性タンパク質の開発への道が開ける可能性を持っている。

(株)先端医学生物科学研究所 より

単細胞タンパク質(single cell protein)

酵母、細菌、糸状菌、藻類のような微生物を殺菌・乾燥したもの。試料用タンパク質として利用される。石油、天然ガスなどのエネルギー物質や、廃糖蜜、家畜糞尿、木材パルプ廃液などの廃棄物、あるいはデンプン、糖、セルロースなどの農作物を原料として、それぞれを炭素源として効率よく利用できる微生物を生育させる。

(株)先端医学生物科学研究所 より

唾腺染色体(salivary chromosome)

カやハエなどの双翅類、特にその幼虫の唾液腺の細胞に存在する通常の100倍以上の大きさの巨大染色体。この細胞ではDNAの複製は起こるが細胞分裂は起こらず、このため数千本の染色体DNAが分離せずに平行に束ねられたものになった。

(株)先端医学生物科学研究所 より

体細胞突然変異(somatic mutation)

体細胞[生殖細胞以外の全細胞]に起こる突然変異。個体発生のどの時期にも起こりうるが、特に初期と終期に起こりやすい。

(株)先端医学生物科学研究所 より

体細胞雑種(somatic cell hydrids)

生殖細胞以外の同種または異種の細胞を融合させてできた細胞。あるいはこの細胞を培養して得られた植物個体。

(株)先端医学生物科学研究所 より

体細胞(somatic cell)

生物体を構成している全細胞のうち、生殖細胞以外のもの。個体発生時に生殖細胞系と分かれて体細胞系となった細胞は、体の様々な組織・器官を構成する細胞に分化する。一般に体細胞の染色体は2倍体(2n)であるが、生殖細胞は減数分裂により半数(n)の染色体を持った配偶子となる。

(株)先端医学生物科学研究所 より

ソマトメジン(somatomedin)

血液中に存在する細胞成長因子の1種。成長ホルモン(somatotropin)の骨格組織に対する成長作用を仲介(mediate)する作用があることから命名された。ソマトメジンA,ソマトメジンC、インスリン様成長因子Ⅰ、Ⅱなどの数種類のものがある。

(株)先端医学生物科学研究所 より

ソマトスタチン(somatostatin)

アミノ酸14個からなる小さなペプチドホルモンで脳の視床下部から分泌され、脳下垂体前葉に作用して成長ホルモンの分泌を抑制する働きがある。

(株)先端医学生物科学研究所 より

側鎖(side chain)

タンパク質やペプチドは、隣接したアミノ酸(L-アミノ酸)の一方のアミノ基(-NH2)と他方のカルボキシル基(-COOH)との間でペプチド結合によりつながっている。このペプチド結合によりつながる鎖を主鎖といい、個々のアミノ酸の性質を示す基を側鎖という。

(株)先端医学生物科学研究所 より

千宝葉(senpousai)

キリンビールとトキタ種苗が胚培養により育成した親野菜。コマツナとキャベツの雑種。

(株)先端医学生物科学研究所 より

選択的培地(selection medium)

微生物や培養細胞の集団から特定の性質を持つ細胞のみを増殖させるような培地。これには目的とする細胞以外のものの育成を抑えるものを添加したり、栄養要求性の違いを利用したりする。例えば、SS培地は大腸菌の増殖を抑え、サルモネラ菌や赤痢菌を選択的に増殖させる培地であり、感染症の鑑別に用いられる。

(株)先端医学生物科学研究所 より

センダイウイルス(Sendai virus)

パラミクソウイルス科に属するRNA型ウイルスで、正式芽名をHemagglutinating virus of Japan(HVJ)という。1953年東北大学医学部で発見された事からセンダイウイルスと呼ばれる。1957年に大阪大学の岡田善雄先生が、このウイルスによる細胞融合現象を世界で初めて発見した事で有名なウイルスである

(株)先端医学生物科学研究所 より

全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus :SLE)

紅斑性狼瘡(ろうそう)、汎発性紅斑性狼瘡ともいう。種々の自己抗体ができ、組織障害により腎、肝、肺、心臓などの全身のほとんど全ての臓器が侵される全身的な自己免疫疾患の1つ。20~40才の女性に起こりやすく、年平均発生率は人口1万人に1人で日本では難病指定を受けている。本症の原因は明らかではなく、DNAの代謝異常によって起こると考えられている。

(株)先端医学生物科学研究所 より

セルフスプライシング(self splicing)

通常のスプライシングは、スプライシング酵素の働きで起こるが、酵素を必要とせず、自己触媒的にスプライシングを行う機構が原生動物の1種テトラヒメナのリボソームRNA(rRNA)前駆体にあることが発見された。これがセルフスプライシングである。

(株)先端医学生物科学研究所 より

セルフクローニング(self cloning)

宿主とする細胞と同種の細胞由来のDNAを、試験管内でベクターにつなぎ込んで宿主細胞に移入し、増殖させること。できた組換え体の遺伝子構成は天然のものと変わらない。したがって、組換えDNA実験とは別である。アミノ酸、核酸、酵素などを発酵生産するときの生産増強には、セルフクローニングによって改良された菌株がよく使用される。

(株)先端医学生物科学研究所 より

性ホルモン(sex hormone)

精巣、卵巣、胎盤から分泌されるステロイド骨格を持つホルモンで、副腎皮質の分泌するステロイドホルモンであるグルココルチコイドと異なり、生殖器官の発達、妊娠の維持等の働きをする。

(株)先端医学生物科学研究所 より

性染色体(sex chromosome)

高等真核生物の雌雄を決定する染色体のこと。真核生物では、同形の2本の染色体の複数組(常染色体)があるが、その他に哺乳動物では形の違うX染色体とY染色体、鳥類ではZ染色体とW染色体がある。XX,ZZを持つものは雌となり、XY,ZWを持つものは雄となる。

(株)先端医学生物科学研究所 より

性決定遺伝子(sex determining gene)

動物の雌雄の性を決定する遺伝子。哺乳動物では性染色体の1つであるY染色体上に雄になることを決定する遺伝子があり、その遺伝子産物が発生のときに生殖原器を精巣に誘導する。そのため、性染色体がXXであるものは雌になり、XYであるものは雄になる。

(株)先端医学生物科学研究所 より

スペーサー(spacer)

構造遺伝子間をつなぐDNA配列のこと。細菌では1つの転写単位を形成するオペロンにある構造遺伝子間の配列、真核生物ではリボソームRNA遺伝子、ヒストン遺伝子、転移RNA遺伝子などの反復DNA配列での各遺伝子間の配列がこれにあたる。

(株)先端医学生物科学研究所 より

スプライシング(splicing)

メッセンジャーRNA(mRNA)の修飾過程の1つ。

(株)先端医学生物科学研究所 より

スフィロプラスト(spheroplast)

細菌、酵母、糸状菌、原虫、植物などの細胞は細胞壁を持っており、浸透圧の低い水溶液(低張液)中でも増殖が可能であるが、リゾチームなどの溶菌酵素やセルローズ分解酵素で処理すると、細胞壁を失って低張液中では破裂してしまう。しかし、この場合に適当な浸透圧の溶液を使うと、細胞壁を失って球形になったままで増殖可能な細胞を得ることができる。この時、細胞壁を完全に失ったものをプロトプラストといい、部分的に細胞壁がなくなったもの、または細胞壁の一部が残っている疑いのあるものをスフェロプラストという。

(株)先端医学生物科学研究所 より

スーパーマウス(supermomuse)

ラットの成長ホルモン遺伝子を受精卵にいれて、仮親の胎内に戻し出産させた仔マウスは、通常のマウスの2倍の大きさに成長する。このマウスをスーパーマウスという。

(株)先端医学生物科学研究所 より

スーパーオキサイドディスムターゼ(superoxide dismutase : SOD)

細胞内では酸素の存在下でさまざまな酸化還元酵素による反応の結果、活性酸素の1種である、分子状酸素(O2)にさらに1個の電子が入ったスーパーオキサイド(O-2)ができる。このスーパーオキサイドを酸素と過酸化水素(H2O2)に分解する酵素のこと。

(株)先端医学生物科学研究所 より

スーパーオキサイド(superoxide)

活性酸素の1種。O-2 分子状酸素(O2)にさらに1個の電子が付加したもので、正確にはスーパーオキサイド・アニオン・ラディカルという。生体内における酸化還元酵素による反応の結果生じる。反応性に富み、多くの化合物を酸化する。白血球が細菌などを取り込んだときスーパーオキサイドは殺菌作用に重要な働きをする。しかし、過剰に存在すると細胞自体に害を示すようになる。

(株)先端医学生物科学研究所 より

ステロイドホルモン受容体(steroid hormone recepter)

性ホルモンやグルココルチドイドなどはステロイド骨格を持っており、ステロイドホルモンと呼ばれる。このステロイドホルモンと結合して生理活性を営む、細胞内にあるタンパク質をステロイドホルモン受容体という

(株)先端医学生物科学研究所 より

ステロイド(steroid)

コレステロール、コール酸類(胆汁酸の構成成分)、性ホルモンや副腎皮質ホルモンなどのステロイドホルモンが動物由来のものとして、またサポニン類の構成成分のサポゲニンや、ジギトキシンなどの強心配糖体の構成成分である強心ステロイドゲニンなど(ステロイド配糖体)が植物由来のものとして知られている。

(株)先端医学生物科学研究所 より

スクリーニング(screening)

抗生物質や化学物質に対する感受性のあるものだけ、ある酵素の活性を持つものだけというように、特定の性質を持ったものだけを探し出す事。

(株)先端医学生物科学研究所 より

睡眠物質(sleep substance)

睡眠に関係した脳内物質で、脳の視床を電気刺激したときに放出される物質のうち、睡眠を誘発する物質。

(株)先端医学生物科学研究所 より

人工種子(synthetic seed)

人工種子は植物組織培養によって得られた不定胚あるいは不定芽を親水性樹脂のカプセルで包んだもの。人工種子は天然の種子のように天候に左右されることがなく、性質のそろったものを多量に生産できること、優れた性質をもつ作物、例えば雑種第1代品種のコピー(クローン植物)を短期間に無数に作れるという利点がある。

(株)先端医学生物科学研究所 より

ショットガン・クローン化(shot gun type cloning)

ショットガンとは散弾銃のこと。組換えDNA実験で使われる方法の1つ。特定のDNA断片を選んでベクターにつなぎこみ、宿主に移してクローン化するのではなく、染色体DNAなどの断片すべてを、無差別にベクターにつなぎ込んでクローン化すること。

(株)先端医学生物科学研究所 より

デンプン(starch)

グルコース(ブドウ糖)が鎖状につながった多糖類の1つ。植物の種子や根茎に含まれる貯蔵炭水化物。日光と二酸化炭素と水から、葉緑体で光合成されたデンプンは、夜間、加水分解され粒状の貯蔵デンプンに変えられる。デンプンを構成する糖は、通常20~25%を占める直線状アミロースを75~80%の枝分かれしたアミロペクチンが包んだ形になっている。

(株)先端医学生物科学研究所 より

糖質(sugar , glucide)

炭水化物(carbohydrate)ともいう。単糖、多糖があり、いずれも生体内で重要な役割を果たしている。

(株)先端医学生物科学研究所 より

肉腫(sarcoma)

細胞肉腫、骨肉腫、リンパ肉腫などがあり、上皮性でない悪性の腫瘍の総称。

(株)先端医学生物科学研究所 より

2次代謝物質(secondary metabolite)

生物の生育・増殖に直接関係のない代謝産物のこと。生育・増殖機能に直接関与する糖質、アミノ酸、核酸、脂質などの1次代謝物質に対比する。

(株)先端医学生物科学研究所 より

2次伝達物質(second messenger)

ホルモンなどの情報伝達物質の刺激により、細胞内で働く情報伝達物質。情報一次伝達物質であるホルモンや。化学伝達物質が細胞膜にある受容体に結合すると、結合の結果として新たな物質が細胞内で合成され、それが細胞の代謝反応を制御するようになる。この物質が2次伝達物質である。

(株)先端医学生物科学研究所 より

粘着末端(sticky end)

制限酵素によって切断された2本鎖DNAの末端の1本鎖部分。1本鎖の突出部分を持たない末端を平滑末端(biunt end)という。

(株)先端医学生物科学研究所 より

部位特異的変異処理(site-directed mutagenesis)

組換えDNA実験で取り出し、クローン化したDNAの任意の場所の塩基配列を思い通りの配列に書き換える方法。これにより、プロモーターやエンハンサーなどのDNA上の特異配列の決定がされた。

(株)先端医学生物科学研究所 より

ブドウ球菌(Staphylococcus)

グラム陽性菌の一属でブドウ状球菌ともいい、黄色ブドウ球菌(S.aureus)はその代表である。
体表や消化管の常在勤であるが、傷口に入ったりすると膿瘍の原因となる。また、菌株のなかには強力なタンパク質性毒素(エンテロトキシン)を分泌するものがあり、食中毒の原因となっている。

(株)先端医学生物科学研究所 より

滅菌(sterilization)

微生物の存在しない状態(無菌状態)を作り出すこと。
①乾熱滅菌
金属やガラス製の器具など、熱に強い容器類を乾燥状態で約180℃、約1時間加熱
②高圧滅菌
培地や塩類溶液など、熱に安定な水溶液等を高圧滅菌器(オートクレーブ)で1気圧の圧力をかけ
120℃、10~30分加熱
③ガス滅菌
熱で変形するプラスッチク製の器具に対して、エチレンオキサイドガスで滅菌
④濾過滅菌
タンパク質や血清の水溶液、重炭酸ナトリウム溶液など、熱で変性分解しやすいものをニトロセルロ
ースなどの膜で濾過
⑤放射線滅菌
紫外線やγ線等を放射し滅菌

(株)先端医学生物科学研究所 より

SNP Single Nucleotide Polymorphisms

生活習慣病などの疾患発症のし易さの個人差、疾患の重さや予後の個人差、複数の疾患を重ねもつか否かの個人差、治療効果の個人差など、さまざまな個人差があります。

これは遺伝子レベルでの多様性とそれらと環境因子との相互作用によってもたらされるものです。
遺伝子の多様性、すなわち遺伝子多型性多型性が一塩基置換多型性 (single nucleotide polymorphisms, SNPs,スニップ) です。

これは数百bpに一つという、高頻度に認められ、遺伝子機能の質的・量的な差異に結びついています。
特に、遺伝子発現調節にかかわるregulatory SNP (rSNP)が個人差を計る上で最も注目されています。SNPは、一生涯変わらず、安定して判定できるもっとも優れたバイオマーカーとして期待されています。

株式会社ハプロファーマより

SNP

ある生物種集団のゲノム塩基配列中に一塩基が変異した多様性が見られ、その変異が集団内で1%以上の頻度で見られる時、これを一塩基多型(SNP : Single Nucleotide Polymorphism)と呼ぶ。

株式会社ハプロファーマより

立体特異性(stereospecificity)

生命体が立体異性体を識別することを立体特異性という。
通常の方法で化学合成した化合物は立体的には異なったものの混合物であることが多い。例えば、アラニン(アミノ酸)は立体的には異なったL型とD型の立体異性体(光学異性体)の等量混合物(ラセミ体)である。

生命体のつくるタンパク質は全てL型アミノ酸からできており、酵素の活性部位、基質結合部位、受容体のリガンド結合部位などが立体的に組立てられ、特定の立体構造のものしか反応できないため、生命体はこの立体異性体を識別する能力を持っている。

(株)先端医学生物科学研究所 より

連鎖球菌(streptococcus)

グラム陽性球菌、2つ以上の菌が鎖状につながり生育する。
肺炎や丹毒、乳酸発酵菌などがある。

(株)先端医学生物科学研究所 より

siRNA(small inhibitory RNA)

阻害的低分子RNA。
20塩基程度の短い二本鎖RNAでmRNA量の調節作用がある(転写・翻訳の調節機能)

(株)先端医学生物科学研究所 より

snoRNA(small nucleolar RNA)

核小体に存在し、rRNA形成に関与

(株)先端医学生物科学研究所 より

snRNA(small nuclear RNA)

核内低分子RNA、核に存在し、スプライシングなどの多様なはたらきを持つ。

(株)先端医学生物科学研究所 より

サンガー法(Sanger method)

イギリスのサンガーらが開発した方法。ジデオキシ法あるいは鎖停止法ともいう。ジデオキシヌクレオチドがDNA複製を停止する作用を利用したシーケンシングの方法。

(株)先端医学生物科学研究所 より

サブクローニング(subcloning)

いちどクローニングされたDNA断片の一部を、あらためてクローニングし直すこと。

(株)先端医学生物科学研究所 より

継代培養(subculture、passage culture)

細胞を培養するとき、その1部を新しい培地に植え継ぐ事を「継代する」言い、植え継ぎから次の植え継ぎまでを1つの代とする。

第1回の植え継ぎを初代培養(primary culture)、2代培養(seccondary culture)、継代を繰り返して一定の性質安定を示すようになった細胞系を「株化細胞(established cell line)」と呼ぶ

(株)先端医学生物科学研究所 より