生体吸収性の「ステント」

生体吸収性の「ステント」

 直径わずか2ミリ。金属製の筒はよく見ると網目状に細かな切れ目が入り、伸び縮みが可能になっている。しかも金属ながら体内に吸収されてしまうという特徴を持つ。医療と工学の技術を駆使したこの微細な金属は、狭くなった血管を広げるための手術に利用する医療機器「ステント」。 カテーテルで血管に挿入し、風船で膨らませた後、元に戻らないよう固定するために使う。開発した吸収大学大学院医学研究院の江頭健輔博士は、ベンチャー企業先端医療開発(福岡市、豊田秦之社長)を立ち上げ、普及に向けた研究を県内で始めた。

 江頭氏が開発したステントの素材はマグネシウムとカルシウムの合金。人体が必要とする元素のみで構成しているため、安全性も担保されているという。

 現在使われているステントはステンレス製が主流だ。丈夫でさびにくく重宝されているが、体内に異物として残されるというデメリットがある。江頭氏はその問題を生体吸収性のマグネシウム合金を使うことで解決した。マグネシウム合金は車のエンジンや航空機の部品として利用されており、軽さと丈夫さは折り紙付き。同社は燃えにくいマグネシウムを用いることで、レーザー加工による量産を可能にした。配合するカルシウムの量を変えることで、人体へ吸収される時間も調整可能という。

 ステントを使った血管の手術は心臓だけでも日本で年間20万~30万件。世界では100万~200万件に上り、需要は多い。江頭氏は「本社は福岡県だが、うるま市で研究を進めて将来的には県内で製造したい。製品が小さいので物流コストも問題にならない」と話す。同社は100万分の1ミリ単位で分子を加工するナノテクノロジー(超微細技術)の技術も持っており、ナノ粒子で薬の成分を包んで患部へ届けるナノ粒子製剤の開発にも取り組んでいる。

 通常の細胞は細胞の隙間が150ナノメートル以下なのに対し、病気の細胞は隙間が200ナノメートルに広がる。その間で分子の大きさを調整すれば、病気の部位だけに薬の効果を届ける事ができ、健康な細胞に負担をかけずに済む。

 江頭氏は「沖縄の豊富な天然資源を活用した創薬にも取り組む。医学、薬学、工学の垣根を越え、世界基準の製品を作りたい」と語る。異分野融合型の新しい医療の確立に向け、沖縄から技術を発信するつもりだ。


平成22年3月4日(木) 琉球新報

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オオバギニキビ菌に効果

オオバギニキビ菌に効果


 古くから薬として重用されてきたプロポリス。抗酸化作用があるとして現在も健康食品として販売されているが、ミツバチが周辺の樹木から採取した樹液で作るため、産地によって品質はバラバラだ。
 その中で沖縄産プロポリスは抗酸化作用が突出して高いことが研究者の間で知られていた。

 「沖縄のミツバチはどの木からプロポリスをつくっているのか」。民間企業と研究者が協同研究でミツバチに目印をつけて追跡したところ、ある身近な植物から樹液を採取していることが判明した。 県内各地に自生する常緑広葉樹「オオバギ」。チビカタマヤーガサ、チビククヤーなどの方言名があり、昔はおにぎりや弁当を包むのに使われていた植物だ。

 研究したのはポッカコーポレーション(名古屋市)と沖縄ポッカ食品(東村、末吉勝博社長)、静岡県立大学の中村純教授。県産業振興公社の沖縄イノベーション創出事業を活用して研究を進め、抗酸化作用がオオバギに含まれるポリフェノールの一種「ニムフェオール」に由来していることを突き止めた。

 研究によると、ニムフェオールは食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌のほか歯周病菌、虫歯菌に高い抗酸化作用がある。特にニキビ菌には高い効果を示し、約1分ほどでほぼ全滅させることが分かったオオバギは奄美以南の亜熱帯、熱帯地域にしか生えておらず、希少性も高い。ポッカ社と沖縄ポッカ食品は新規の天然資源として売り出したい考えだ。両社はオオバギからニムフェオールを抽出し、マスクや洗顔剤、歯磨き粉の原料として提供する計画。沖縄ポッカ食品が県内で栽培、抽出し、ポッカコーポレーションが高純度で精製し、素材の販売をする。将来的には飲料としても提供するつもりだ。

 既に東村の遊休農地で試験栽培をしており、4月には製品を出荷できる体制を整える。

 オオバギの葉は根本から簡単に折れるため、手作業でも収穫が容易。さらに生命力が強く、年に3回は収穫できる。これまで商業用として栽培されたことがないため、現在は病害虫対策やニムフェオールの含有量を高める栽培法も研究中。
 さんぴん茶の絞りかすを肥料に使い、循環型の栽培にも努めている。
 末吉社長は「東村を含め県北部は遊休農地がたくさんある。供給先が増えれば1次産業と連携して地域の活性化にもつながる」と話した。

平成22年3月3日(水) 琉球新報

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「海に潜む宝」探索

「海に潜む宝」探索の新聞記事


 東洋のガラパゴスと言われ、さまざまな動植物が生息する亜熱帯の島・沖縄。世界有数のサンゴ礁にはぐくまれた豊かな海には、まだ名前も付けられていない生物が多く潜んでいる。それらの生物が作り出す未知の有用な化合物を収集し、薬品や化粧品、健康食品の開発に生かそうとする企業がある。

 オーピーバイオファクトリー(那覇市、金本照彦社長)は石垣島を拠点に海綿やソフトコーラルなどを回収してエキス化。得られた化合物を蓄積している。集めた化合物を製薬会社などに提供し、特許権収入を得るビジネスに取り組む。化合物を集める作業はスクリーニング(探索)と呼ばれ、創薬の工程で最上流に位置する。目的の化合物を加工・分析し、動物実験を行い、人間を対象とした臨床実験を経る長い道のりの第一歩だ。

 金本社長はスクリーニングの作業を「泥臭い仕事」と表現する。ボンベを背負って海に潜り、生物を収集するスクリーニングの作業は探索に近い。さまざまなポイントで潜り、時には見たこともない生物に出会うこともある。生物をアルコールに漬けて化合物を抽出し、一つ一つ分析する作業は地道な職人芸だ。今後は深海探査船でさらに深い海で探索することも検討している。


 昨年は石垣島沖合の海綿から神経細胞の突起を伸ばす化合物を発見。アルツハイマー病の治療に可能性があるとして名古屋大学と研究を進めている。

 アオカビからペニシリンを発見して約80年。陸上生物を起源とする化合物の研究は進み、新しい発見が少なくなった。科学技術で化合物を強引に合成する手法も、これまで目立った実績を挙げられずにいる。時代は海洋生物に新しいリソース(資源)を求めている。

 同社の取り組みに興味を示し、スクリーニングを依頼する企業も出てきた。昨夏から、目的の化合物を探索して分析結果を提供する受託スクリーニングで化粧品メーカー数社と契約を結んでいる。資料として同社が蓄積した貴重な化合物を使うことや、新たな生物資源の探索に高度な専門知識が必要なため、受託料は数千万円から億単位と破格だ。研究が進めば契約金額が上乗せされるマイルストン契約を結ぶため、大きな発見につながれば利益も大きい。

 新薬の開発は全世界で年間十数件と極めて少ないが、金本社長は「早めに取り組みを始めればブロックバスター(年間1千億円以上を売り上げる薬品)も夢ではない」と語る。


平成22年2月24日(水) 琉球新報

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センダンに制がん効果 「犬猫用のサプリ販売」

琉球新報 朝刊(2009年10月6日)

生物資源研究所

 県内に自生するセンダンの葉から中質した成分に、イヌやネコのがんを抑制する効果があることが生物資源研究所(名護市、根路銘国昭所長)の研究で分かった。 5日、那覇市の沖縄産業支援センターで研究成果を発表した。

 生物資源研究所によると、イヌのがん9種、ネコのがん2種で実験したところ、すべてのがんで成長を抑制した。臨床実験でも副作用がほとんどなく、実験を行った動物病院の獣医の8割が効果を認めている。

 共立製薬(東京、岡本雄平社長)ら、葉から抽出した成分を希釈した液体を健康補助サプリメント「犬猫用センダンα」(30ミリリットル入り)として1日から獣医向けに販売している。 原料のセンダンは県内で栽培されたものを使用している。

 同社は年間6千本の販売を目標としている。ただ、どの成分ががんに作用しているかは分かっていないため、現段階では医薬品化の見通しは立っていない。

 根路銘国昭所長は「既存の抗がん剤よりも効果があり、副作用もない。市場を独占できる可能性もある。産業の少ない沖縄で成功が期待できる植物だ」と話した。 センダンはセンダン科の落葉広葉樹。 熱帯から亜熱帯地域に広く分布する植物で、日本では主に南西諸島で自生している。


平成21年10月6日(火) 琉球新報 朝刊

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歯垢防ぐ砂糖発売


琉球新報 朝刊 (2009年8月28日)


西原 シー・アイ・バイオ

 虫歯の原因となる歯垢の発生を抑制する糖質素材「CI Plus(シー・アイ・プラス)」を開発したシー・アイ・バイオ(西原町、宮城禎夫社長)は27日、シーアイプラスをグラニュー糖に添加した砂糖加工品「CIシュガーはちゅら」を発売した。県内、九州から販売し、関東やアジア市場への進出も目指している。

 同社がシー・アイ・プラスを添加した砂糖加工品を発売するのは、黒糖製品の「黒糖はちゅら」に続き2品目。料理や菓子など多くの用途に使われるグラニュー糖を原料に使う事で、消費者層のすそ野拡大狙う。

 シーアイプラスは環状オリゴ糖のサイクロデキストラン(CI)を活用した機能性甘味料。同社の宮城社長は「砂糖は他の甘味料に比べ安く、味もいい。虫歯の原因になる欠点があるが、CIはこの欠点を低減できる」と強調した。

 1袋100グラム(1包5グラムで20包入り)。価格は350円。初年度の売上高は3千万~4千万円を目指す。

平成21年 8月28日(金) 琉球新報 朝刊

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海綿から新化合物


琉球新報 (2009年5月19日)


ペトロシオール神経細胞突起を伸長

 海洋生物などから有用物を抽出・分析しているオーピーバイオファクトリー(那覇市、金本明彦社長)と名古屋大学はこのほど、石垣島沖合いに多く生息する海綿「ペトロシア・ストロンギラータ」から、細胞神経の突起を伸ばす作用がある新化合物「ペトロシオール」を発見した。

 同社はアルツハイマーの治療薬に応用できる可能性があるとして、特許を出願している。


オーポーバイオ、名大が発見

 同社は石垣島の研究所で海綿を採取し、エキス化。名古屋大の海洋天然生物専門の小鹿一教授の研究チームが、実験用のラットに福腎髄質から培養したPC12細胞とペトロシオールを混ぜたところ、四割で神経細胞の突起が伸びた。

 今後は毒性の研究や、マウスを使った記憶力改善の効果を検証するという。 また、同社はパイナップルの果汁にパイナップルから抽出・選抜した乳酸菌を加え発酵させた液体に、高い美白効果があることも発見。液体の製法などについても特許を出願している。

 同社の研究によると、美白効果の指標となるチロシナーゼ阻害活性率は、同じようにリンゴやマンゴーなどで作った発酵液よりも明らかに高かった。 金本社長は「今後も海洋生物などから有用な化合物を抽出してライブラリを構築し、地元へも貢献したい」と話した。


(2009年 5月 19日) 琉球新報より

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栄養管理に新価値(アクシオへリックス)

琉球新報(2009年5月16日)

琉球新報(2009年5月16日)

高い技術でシステム開発【アクシオへリックス】
 栄養管理システム、指紋認証のカード開発、システム開発のテスト事業、ゲノム解析支援システムⅠ.ベンチャー企業のアクシオへリックス(那覇市、シバスンタラン・スハルナン社長)は様々な分野で業界を上げ、設立から八年連続でころ時を出している。大手の企業や研究機関を顧客に抱えるスハルナン社長(39)の営業力に加え、少数ながら卓越した能力を持つ技術者と、提携するスリランカ企業との連携は抜群だ。東京から那覇市に本社を移し、六年目。年末か来年初旬にはシンガポール市場へ上達する予定で、アジアのマーケット開拓も視野に成長を続けている。
 
 アクシオ社が「知識ベース」という今までにない価値を加えた栄養管理システムの開発に着手したのは、2007年。栄養管理システムは、病院の管理栄養士が患者へ食事を提供する時に使うシステムで、同業各社が開発し、すでに実用化されていた。ただ、これまでのシステムは患者の症状や検査結果を蓄積するだけもので、効果的な食事を与えられるかどうかは、システムを利用する管理栄養士の能力に左右されていた。
 知識ベースは、個別の患者に効果的な食事メニューを提案するアイデア。実現すれば、経験の少ない管理栄養士でも、高いレベルの食事を患者に提供できる。
 アイデアは顧客企業から持ち込まれたが、形にするのはアクシオ社。プロジェクトの規模は数千万円で、これまでで最大級だった。「お前の実績を信頼している」。スハルナン社長が一大プロジェクトの責任者に指名したのは、大川徳仁さん(34)。コールセンターのシステム開発会社からアクシオ社に移り、一年目だった大川さんは「初めての仕事でこんな大きなプロジェクトを任せてくれるのか」と驚いた。

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石垣島沖の海綿 神経修復に応用(オーピーバイオ)

日本経済新聞(2009年5月13日)

日本経済新聞(2009年5月13日)

化合物を発見【オーピーバイオと名大】

 海洋生物を収集・分析するオーピーバイオファクトリー(那覇市、金本昭彦社長)と名古屋大学は、石垣島の沖合の海綿から神経細胞の突起を伸ばす働きがある化合物を発見した。病気や事故で傷ついた神経を修復する医薬品や新素材開発などへの応用が期待できる。現在、同社はこの化合物の特許を出願中。名古屋大は二〇〇九年度にも動物実験を始め、実用可能性について検証する。
 化合物の名称は「ペトロシオール」。オーピーバイオファクトリーが石垣島の沖合で採取した海綿に含まれていた。
 同社の石垣島の研究所でこの海綿をエキス化し、名古屋大の海洋天然物専門の小鹿一教授の研究チームが分析・調査。実験で、このエキスと培養した神経細胞を混合したところ、六日後に四割以上の神経細胞が突起の伸長を示したという。
 海綿には数百種類の化合物が含まれている。このため、研究チームは高速液体クロマトグラフィー(HPLC)と呼ばれる特殊な機械を使って、どの化合物が神経細胞の突起を伸ばす働きを持つのかを探し、最終的に化合物の特定に成功した。
 研究チームは〇九年度中にも動物実験を始める。老化したマウスにこの化合物を注入し、迷路実験などで記憶改善効果などを検証する。
 金本社長は「将来はアルツハイマーの治療薬など新薬の開発につながる可能性も秘めている」と話す。実験用に一定量の海綿を確保するため、今後、同社は地元の漁業者に海綿の養殖を依頼する予定だ。
 オーピーバイオファクトリーは、八重山諸島周辺の海綿ややわらかいサンゴなど海洋生物を収集。これをエキス化したサンプルを大手の医薬品会社などに提供し、がんや生活習慣病などに効く新薬開発などを支援する。

日本経済新聞2009年5月13日より

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観光低迷、バイオ関連に光


日本経済新聞 朝刊(2009年4月10日)


観光低迷、バイオ関連に光

 沖縄観光の低迷が長引きそうな情勢だ。本土の不況の余波で、沖縄の入域観光客数は昨年十一月から四ヵ月連続マイナス。特に二月は前年比十四.五%減と二ケタ減だった。

 三月も日本航空グループと全日本空輸の沖縄関係路線の旅客機が前年比四.九%減だった。 県経済団体会議の知念栄治議長は「観光客減の下げ止まりが見えない」と懸念する。 本土では旅行需要を盛り上げると期待される高速料金割引も、沖縄にとってはマイナスとなりそうだ。

 日本銀行名は支店では「車で本土を旅行する人が増えると、飛行機で沖縄に来る人が減る」と分析する。 リゾートホテルでは大型連休の予約の出足が昨年より鈍く、「夏休みもかなり厳しくなりそう」(県内大手ホテル)との見方が目立つ。

 主力の観光産業が厳しさを増す一方、将来の県経済を担う柱と期待されているバイオ産業分野では、亜熱帯独特の素材研究からユニークな製品が市場に出始めるなど、明るさも見られる。

 ソムノクエスト(那覇市、吉原浩一社長)は不眠を改善すると言われている島野菜のアキノワスレグサのエキスを開発し、沖縄ハム総合食(読谷村)が健康飲料として商品化した。

 バイオ21(うるま市、池田利道社長)は今月、島野菜のニガナを配合した日焼け止めを発売。 うるまバイオ(うるま市、田中麻里社長)はモズクから抽出した成分を配合した化粧品を開発した。 これら独自の自然環境を生かした製品が「沖縄ブランド」を確立できるかが、沖縄のバイオ産業の今後を左右しそうだ。(那覇支局長 高田成四)


2009.4.10 日本経済新聞 朝刊より

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伝統島野菜エキスで飲料(ソムノクエスト)


日本経済新聞(2009年3月10日)

「アキノワスレグサ」沖ハムが商品化

 バイオベンチャーのソムノクエスト(那覇市、吉原浩一社長)は、不眠の改善が期待できるといわれる伝統島野菜「アキノワスレグサ」の葉を主成分としたエキスを開発した。エキスは沖縄ハム(読谷村)が健康飲料として商品化し、3月末から県内外の百貨店や土産店で販売を始める。

 沖縄に自生するアキノワスレグサは沖縄の方言でクワンソウと呼ばれる。琉球王国時代から人々が不眠に効く野菜として食べていた食材。現在今帰仁村などで栽培されている。ただ、これまで有効性が実証されていなかった。
 同社はまず琉球大学と共同でマウスを使い実験した。夜中にプールで30分間泳がせたマウスにエキスを投入し、翌日の活動量を計測。エキスを飲まなかったマウスは活動量が3割落ちたが、エキスを飲んだマウスは普段と変わらなかったという。同社は「深い眠りで疲労回復効果が出た」と分析する。
 次に2008年11月~2009年1月に軽い睡眠不調の自覚症状がある25人に単独で調査を実施。一定期間、エキスとプラセボ(偽薬)を飲んでもらい比較調査した。睡眠時間や翌日の体調を聞いたところ、6割以上から「エキスの方が改善した」との回答を得た。
 原材料のアキノワスレグサの葉は今帰仁村の農家から調達する。収穫時期は1~6月で、年間調達量は12t程度。
 沖縄ハムが商品化する健康飲料の価格は1本(ビン入り、50ml)350円前後の予定。また、ソムノクエストはエキスのゼリー製品を生産、県外の健康食品会社などが自社ブランドとして販売する。
 健康飲料とゼリーを合わせた初年度の売上高目標は2億円。
 同社は06年11月に内閣府と県のバイオベンチャー研究開発支援事業の認定を受け、エキスの開発を進めてきた。

日本経済新聞2009年3月10日より

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研究開発から収穫期へ


(2009年3月18日)

新産業創造 バイオで挑む

 九州・沖縄で次世代産業として、バイオ分野への期待が高まってきた。 九州では主力の自動車、半導体産業が不振に陥り、沖縄では観光業に陰りが見える。

 一方、バイオは、各地で特産品や技術を生かした研究成果が実り、収穫期へと向かい始めた。 機能性食品や医薬品、バイオ医療など各分野の最前線を追う。

 熊本県阿蘇の山並みを望む大型リゾート施設の一角に昨年十二月、キノコを使った健康食品の企画・開発会社、日本免疫研究センター(同県南阿蘇村)が設立された。 設立したのはリゾート施設を運営する阿蘇ファームランド(同)。新会社は今、がん細胞に対する免疫機能を高めるとされる多糖類、ベータ(β)グルカン入りクッキーの発売準備を進めている。

 βグルカンを供給するのはポンプメーカーのミゾタ(佐賀県)。 長年、培った水処理技術を生かし、キノコの一種、鹿角霊芝からβグルカンを高効率で抽出する技術を開発。 バイオ事業参入の第一弾として、阿蘇ファームランドに供給した。


年内に3、4商品
 異業種の両社を結びつけたのは二〇〇七年に九州経済産業局が機能性食品や健康食品の開発を目指して立ち上げた産学官連携プロジェクト「九州地域バイオクラスター」。

 プロジェクトからはまだ商品が生まれていなかったが「年内に3、4商品が市場に投入される」(同クラスター推進協議会)見込みだ。

 福岡県久留米市のバイオベンチャー、グリーンペプタイドは最先端のがん治療薬、がんワクチンの開発に取り組む。

 「今秋には前立腺がんの患者を対象に大規模臨床試験を始めたい」と郡高秀社長は意欲を見せる。

 同社のがんワクチンの治療対象になる前立腺がんの患者は国内で九千人。同社は年間市場規模を数百億円と推測する。

 同社と連携する久留米大学はがんワクチンの開発で昨年十二月、国の最先端医療開発特区に指定され、四月にはがんの治療用ペプチドワクチンを自由診察で処方する専門外来を開設する。

 福岡県は〇一年、久留米市内を中心に「福岡バイオプロジェクト」を始動。当時二十三社だったバイオ関連企業の数は〇八年末には八十三社と4倍近くに増えた。

 グリーンペプタイドはその中核企業。県では久留米地域を世界のバイオ拠点に育てるため、文部科学省が今夏から始める知的クラスター創成事業(グローバル拠点育成型)に名乗りを上げた。

野菜で睡眠改善
 沖縄県では、多様な植物や微生物を使った健康食品の開発が相次ぐ、県の起業支援施設、沖縄健康バイオテクノロジー研究開発センター(うるま市)では最新鋭のゲノム(全遺伝情報)解析装置「ギガシーケンサー」を使い、泡盛製造に使う黒こうじ菌のゲノムを解読する研究が進む。

 様々な菌種の分析を通じて「泡盛の味や香りをコントロールできるかもしれない」とトロピカルテクノセンター(うるま市)の塚原正俊主任研究員は話す。

 ソムノクエスト(那覇市)は伝統野菜「クワンソウ」のエキスに睡眠改善と抗うつ効果があることを突き止め、近くエキス入りゼリーを発売する予定。

 生物資源研究所(名護市)は、センダンとハンノキの抽出液にヒトや鳥のインフルエンザウイルスを死滅させる効果があることを確認。「消毒液として秋には発売したい」(根路銘国昭所長)という。

 県は〇九年度から「おきなわ新産業創出投資事業」をスタート。総額十億円のベンチャーファンドを作ってバイオベンチャーなどの事業の本格展開を後押しする。

 バイオ産業は研究開発段階から「富」を生む収穫期を迎えている。


2009年 3月18日

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薬の副作用ゼロ挑戦(ハプロファーマ)


日経産業新聞(2009年2月4日)

万人適合 リスク判別

 1万人に1人の確率で起きてしまう薬剤投与に伴う副作用のリスクを調べる-。バイオベンチャーのハプロファーマ(徳島市、根本靖久社長)と東京大学先端科学技術研究センターは遺伝子を構成する塩基の配列パターンに着目し、確率を導き出す技術の実用化にめどを立てた。

塩基配列で分析

 約3,000億個あるとされる塩基。配列の違いは「人によって1,000万ヶ所にも上る」(根本社長)。体質に影響しない塩基もあり、その中から副作用と関係がありそうなものだけを探し出すのは至難の業だ。そこで薬剤投与前と後で細胞がどのような影響を受けたかも調べる。独自手法は理論上、50人から採取した細胞があれば1万人に1人の確率で現れる塩基配列の変異が分かる。
 「mRNA(伝令リボ核酸)前駆体」と呼ぶ遺伝子を対象に配列の違いと働き方の強弱を組み合わせて分析。臨床データと照らし合わせて相関性を確認、特定する。
 DNA(デオキシリボ核酸)から情報を転写してたんぱく質の設計図の役割を果たす通常のmRNAとは異なり、mRNA前駆体はたんぱく質の作製に無関係な情報も持っている。こうした部分も含めて広範囲に解析することにより、副作用に関係しそうな塩基の配列パターンを洗い出すことが可能になった。
 複数の大手製薬会社と共同研究に着手。臨床試験(治験)で多額の費用をかけ、新薬候補物質をヒトに投与する前に、研究開発の継続・中止を判断するツールとして注目を集めている。

日経産業新聞2009年2月4日より

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歯垢できにくい素材配合甘味料(シー・アイ・バイオ)

日本経済新聞(2009年1月30日)

日経産業新聞(2009年2月6日)

沖縄タイムス(2009年1月30日)

琉球新報(2009年1月30日)


シー・アイ・バイオが開発

 バイオベンチャーのシー・アイ・バイオ(沖縄県西原町、宮城貞夫社長)は虫歯の原因の歯垢(しこう)ができにくい機能性素材を配合した甘味料「黒糖はちゅら」を販売する。2月6日から県内のスーパーなどで扱うほか、首都圏にも売り込む。新素材は砂糖から精製しており、食品として商品化したのは全国初という。
 「黒糖はちゅら」は5gのスティック15本入りで、希望小売価格は350円。黒糖に機能性素材などを5%配合した。コーヒーや紅茶、料理などで砂糖の代わりに使う用途を想定している。パン・菓子メーカー、オキコ(西原町)の協力を得て販売する。
 この機能性素材は砂糖から作った「サイクロデキストラン」というオリゴ糖の一種。農業・食品産業技術総合研究機構の食品総合研究所(茨城県つくば市)などの研究で、砂糖と虫歯菌が結びつき歯垢の基になる物質ができるのを抑える効果が確認されている。同社は「砂糖から作っているのに、歯垢ができにくい今までにない黒糖製品。天然素材で安心」としている。

日本経済新聞2009年1月30日より

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バイオ企業に出資(アクシオヘリックス)


日本経済新聞(2009年1月29日)

沖縄タイムス(2009年1月29日)

琉球新報(2009年1月29日)


沖縄公庫 生体認証など4,900万円

 沖縄振興開発金融公庫は28日、バイオ企業のアクシオヘリックス(那覇市、シバスンタラン・スハルナン社長)に4,950万円を出資したと発表した。家電のソフトウェアの試験事業と生体認証を活用したセキュリティー事業を支援する。沖縄公庫による出資企業は36件目。
 
 アクシオヘリックスは遺伝子解析機のソフト開発などが主力で、2008年12月期の売上高は約2億2,000万円。
 ソフトウェアの試験事業では沖縄県内にテストセンターを設立、今年4月にも稼働させる。携帯電話や炊飯器などに組み込まれた制御装置の品質を試験。15人程度の従業員で業務を開始する。
 セキュリティー事業はクレジットカードなどに組み込む指紋認証のセンサーを設計する。指をかざすだけで指紋の読み取りと照合できる。
 2009年秋にも商品化し、カード会社などに販売する。2010年をめどに両事業で8億3,000万円の売上高を目指す。
 記者会見した沖縄公庫の新事業育成出資室の与那嶺雅深室長は、「同社は前例のない独自技術を持っており、世界に進出する可能性を秘めている」と期待を述べた。

日本経済新聞2009年1月29日より


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創り磨く地方の宝(オーピーバイオ)


日本経済新聞(2009年1月1日)


日本経済新聞(2009年1月1日)

 亜熱帯にある沖縄の海にはサンゴ礁をはじめ多様な海洋生物が生息する。こうした海の恵みを新薬や機能性食品の開発に生かす「マリンバイオ産業創出プロジェクト」も始まった。
 
 沖縄本島や石垣島の沖合で、網やナイフを持ってダイバーが潜り、海綿やサンゴなどを引き揚げてくる。彼らは漁師ではない。06年に発足したばかりのベンチャー企業、オーピーバイオファクトリー(沖縄県浦添市)の社員だ。沖縄の海洋生物や微生物から7,000種類もの成分を抽出し、医薬品メーカーなどに提供している。「海綿から抗がん活性が強い化合物が見つかるなど沖縄の海は宝の箱」(同社)という。

日本経済新聞2009年1月1日より

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核酸医薬の副作用防ぐ(ハプロファーマ)


日経産業新聞(2008年12月25日)

炎症抑え実用化支援

 バイオベンチャーのハプロファーマ(徳島市、根本靖久社長)は遺伝子断片を使った薬「核酸医薬」の副作用を防ぐ技術を開発した。薬の元となる遺伝子断片「核酸」をヘアピン状の立体構造にすることで、免疫細胞が反応しにくくなり、炎症などを防げるという。核酸医薬は次世代の治療薬として注目を集めており、課題だった副作用の抑制技術で実用化が加速しそうだ。

 新技術は核酸の作製方法を工夫。治療に使う塩基配列を作製したのち、塩基の一種「グアニン(G)」を片方の端に3つ並べて結合する。その後65~70℃に加熱し、氷に漬けて冷やすと、一直線だった断片がヘアピンのように巻かれた状態になる。
 この核酸をマウスの免疫細胞に投与したところ、免疫が活性化すると作られるたんぱく質が現れなかったという。
 ヘアピン状の形態と3つのグアニンの結合を組み合わせると、免疫反応を引き起こす受容体が核酸を異物として認識しなくなり、炎症が起きにくくなると同社ではみている。グアニンが3つ並んだ状態が最も受容体に結合しにくいが、理論的な解明はできていないという。
 受容体は短い遺伝子断片とは結合しないため、これまで短い断片を使って核酸医薬を開発していた。新開発の技術を使うと断片の長さに制約がなくなり、様々な疾病に対応できるよう自由な設計が可能になる。国内外の製薬会社に技術を供与する計画。

▼核酸医薬▼
DNA(デオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)の働きを応用した新しいタイプの薬。がんや自己免疫疾患など病気の原因になる遺伝子、たんぱく質に作用し、その働きを抑制することで治療する。国内では10月に米系製薬大手のファイザーが初めて「加齢黄斑変性症」治療に使う核酸医薬を発売、普及しつつある。

日経産業新聞2008年12月25日より

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鳥インフル消毒薬(生物資源研究所)


日経産業新聞(2008年11月20日)

沖縄の樹木から成分

 沖縄本島北部の名護市周辺は「山原(やんばる)」と呼ばれ、希少な鳥類であるヤンバルクイナなど固有の生態系を色濃く残している。国立感染症研究所の元室長で、インフルエンザウイルスの専門家として知られる根路銘国昭(69)は定年退職後に出身地のやんばるに帰郷。民間研究機関「生物資源研究所」(名護市)所長として、地元の樹木から鳥インフルエンザの消毒薬を作り出そうと取り組んでいる。

 根路銘は「ハンノキ」「センダン」など、地元に自生する約2,000種もの植物を採集。これらのおがくずなどの成分に、インフルエンザウイルスを死滅させる効果があることを突き止めた。
 試験管レベルの実験では、「H5N3型」や「H1N1型」など複数のインフルエンザウイルスを1gで死滅させる効果があることを実証。人に感染しやすい新型インフルエンザへの変異が懸念される強毒性の「H5N1型」鳥インフルエンザウイルスでも同様の効果が得られる可能性があるという。鳥インフルエンザが発生した養鶏場などに散布する消毒薬としての実用化を目指す。

 山歩きを趣味にしていた根路銘が故郷で最初に取り組んだのは、地元の植物からがんの治療薬となる物質を見つけ出すこと。キョウチクトウやショウキズイセンといった植物の成分に、がん細胞を死滅させる作用があることをマウスの実験で突き止めた。
 センダンなどの鳥インフルエンザウイルス消毒作用はこうした研究の副産物として生まれたものだ。

日経産業新聞2008年11月20日より

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沖縄ベンチャー奮闘


読売新聞(2008年11月5日)

伝統野菜

 サウスプロダクト(うるま市)の棚には、大手飲料メーカーの缶や紙パック製品が並ぶ。伊波匡彦社長(44)が率いる、このバイオベンチャーは、沖縄ミカンのシークワーサーやオキナワモズクから成分を抽出する技術を開発し、粉末にして大手飲料メーカーに販売している。
 ソムノクエスト(那覇市)も、不眠症に効くという伝承がある沖縄伝統野菜のクワンソウを使った食品などを開発している。いずれも、日本では珍しい沖縄産品を活用したベンチャー企業の成功例とされる。
 個人の遺伝体質に合わせた健康指導や薬の開発支援を手がけるハプロファーマ(徳島市)は、沖縄に研究センターを置き、沖縄で暮らす2,500人の遺伝子情報をもとに研究を進める。
 根本靖久社長は「沖縄の人は長寿の遺伝体質を持つが、アメリカ流の食事もあって肥満が多い。生活習慣が体にどのような影響を与えるか調べるのに非常に役立つ」と見ている。

読売新聞2008年11月5日より

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沖縄力拓く(オーピーバイオ、ハプロファーマ)


日本経済新聞(2008年11月7日)

豊かな自然 バイオの宝箱

 10月30日朝、石垣島の沖合1km。小さな漁船から手に網やナイフを持ったダイバーが次々と海に飛び込んだ。お目当ては八重山諸島の海底に眠る海綿やホヤ、柔らかいサンゴなどの海洋生物。彼らは沖縄県浦添市に本社を置くオーピーバイオファクトリー(玉置照夫社長)の従業員だ。
 同社の事業は海洋生物の収集・分析。週に1~2回、沖縄本島や石垣島周辺の海に潜り、亜熱帯地域に生息する豊富な海洋生物を採取する。ここから微生物を取って培養エキスを抽出、がんや生活習慣病などに効く物質を探す。これまで採取したエキスのサンプルはざっと7,000にのぼる。

薬や健康食品に

 エキスは20社以上の大手製薬会社や健康食品会社から引っ張りだこ。10月上旬には石垣島に専用研究所を開設。沖縄の海には未知の生物が数多く存在し、「有望な薬の素材が散らばる宝箱」(金本昭彦・取締役)という。
 沖縄は亜熱帯地域として独自の生物資源を持つ。この自然環境を生かすことができればバイオ産業の飛躍に弾みがつく。

成果の還元カギ

 国の沖縄振興計画でも沖縄の豊かな生物資源に着目し、バイオなど最先端技術を使った新産業育成を目標に掲げている。先端分野にターゲットを集中させた国と県の助成制度を追い風に、沖縄のバイオ企業は2006年時点で04年の3倍近い23社に増えた。
 
 課題もある。バイオ研究で有用な素材を掘り起こしても、それを県外の製薬会社などに売り渡すだけでは地域経済への波及効果は乏しい。一つの鍵となる可能性があるのが、3年前に沖縄に進出した遺伝子解析会社、ハプロファーマ(根本靖久社長)だ。うるま市にある拠点で遺伝子解析を手掛け、成果を基に個人の体質に合った健康支援サービス開発を目指す。
 琉球大学などと共同で地域の2,500人のDNAを採取し、糖尿病や肥満などの原因遺伝子を探索中。今後、科学的に裏付けられたデータを基に食生活の改善や運動方法など個人に合わせた「オーダーメイド」健康法を作成し、09年度にも医療機関などに発売する。
 将来はリゾートホテルと連携し、宿泊時に健康診断するサービスも視野に入れる。「バイオと観光を融合させた新たなビジネスモデルを構築したい」(根本社長)。豊かな自然や労働力、研究インフラなど沖縄独自の資源を活用し、成果を地域に還元できるかどうか。それが沖縄がバイオを経済のエンジンに育てるための突破口になる。

日本経済新聞2008年11月7日より

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「モズク」の成分、化粧品に(金秀バイオ)


日本経済新聞(2008年11月5日)

 健康食品メーカーの金秀バイオ(沖縄県糸満市、玉元清社長)は沖縄近海で取れる海藻の「モズク」から抽出した成分「フコイダン」を、化粧品の素材として全国の化粧品メーカーに販売する。従来、栄養補助食品(サプリメント)などとして商品化していたが、化粧品向けを新たな収益源に育てる。


保湿性優れる「フコイダン」 素材として供給

 フコイダンはモズクなどの海藻類に含まれる成分。海藻の粘り気の部分にある粘性多糖類の一種で、保湿性に優れる。動物実験レベルでは、がん細胞の増殖を抑える効果や抗肥満効果などが報告され、医薬品への応用研究も進んでいる。
 同社は1998年にオキナワモズクからフコイダンを取り出すことに成功。安定的に抽出する方法を確立し、用途拡大を模索してきた。
 フコイダンは液状の濃い褐色で、化粧品には使いにくかったが、独自の技術でほぼ透明に脱色することに成功した。保湿力などの特長を前面に出し、化粧品素材として全国のメーカーに売り込む。
 すでに一部を先行して福岡県内のメーカーに供給している。

日本経済新聞2008年11月5日より

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睡眠サプリの有効性を確認するモニター募集(ソムノクエスト)

ソムノクエスト株式会社では、睡眠サプリメントの有効性評価試験にご協力いただく被験者を募集しています。


 その内容は、夜、クリニック内の睡眠検査ルームに出向き、睡眠効果のあるデザートタイプのサプリメントを食べ、睡眠中の脳波を測定するというものです。他にも、唾液によるストレス計測や、メンタルヘルスに関するアンケートなども行います。

 対象は、睡眠不調(睡眠障害)の自覚症状がある方とさせていただきます。
 例:寝つきがよくない、夜中または朝早くに目が覚めてしまう、眠りが浅く翌日に疲れが残る、等


詳しくはコチラをご参照下さい。

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カーボン基板採用(ハイペップ研究所)

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化学工業日報(2008年6月24日)

ペプチドアレイ搭載バイオチップ

 バイオベンチャーのハイペップ研究所(本社・京都市、軒原清史代表取締役)は、独自開発したアモルファスカーボン基板にペプチドアレイを載せたバイオチップの開発に成功した。たん白質の相互作用を利用して、早期かつ迅速な疾病診断などを行える次世代バイオチップの開発・普及に弾みがつくと期待される。

同社は昨年、ペプチドアレイを搭載するバイオチップ基板として、独自にアモルファスカーボン製を開発した。バイオチップ基板は一般的にガラスが使用されているが、酸やアルカリに弱い、機械的強度が足りないなどの問題があるほか、自家蛍光することで検出面でも大きな課題を抱えているという。アモルファスカーボン基板はこれらの問題を克服するとともに電導性や熱伝導性、加工性にも優れ、同社では1~2ナノメートルのウェルを有する基板も作成している。


化学工業日報2008年6月24日より

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ウチナー薬草成分をDB化(ソムノクエスト)

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沖縄タイムス(2008年5月13日)

特性を一般向け紹介

 バイオベンチャー企業のソムノクエスト社(那覇市、吉原浩一社長)が運営する沖縄健康食品成分情報センターは12日までに、沖縄の薬草など天然素材のエビデンス(科学的根拠)についての情報を集めたホームページ(HP)「オキレイネット」を本格始動させた。同センターは「沖縄の健康素材や健康食品、関連情報などを網羅したデータベースを構築したい」としている。

 2007年10月に試験公開を開始。本年度に入って本格的に運用を始めた。これまでに約26,000のアクセスがあったという。
 現在、素材ではゴーヤーやグァバ、パパイア、長命草(ボタンボウフウ)など7品目、成分ではギャバやクルクミンなど8種の情報を公開している。

沖縄タイムス2008年5月13日より

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緑化用保水材中東に拡販(メビオール)

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日経産業新聞(2008年4月18日)

砂漠に潤い 農作物生産

 機能素材開発のメビオール(神奈川県平塚市、森有一社長)は緑化用保水材で中東など海外市場を開拓する。同社の保水材は多量の水分を保持し、土に混ぜ込めば雨が少ないところでも植物が育ちやすい。今秋にも農作物などへの効果を確かめる試験場をドバイに開設、販売を本格化する。日本では屋上緑化向け中心だが、海外で砂漠化や農業向けなど幅広い需要を掘り起こす。


今秋ドバイに試験場

 メビオールが開発した保水材はゲル状で、1gで100cc以上の水を吸い込み保持する。「スカイジェル」などの製品名で、日本ではビルやマンションの屋上や、がけののり面などの緑化工事に採用されている。使いやすく改良したフィルム状の製品も販売している。

 ドバイに開設する試験場は敷地面積が約1,000㎡の予定。乾燥した土壌に保水材を混ぜ込み、実際に植物や農作物を育てて保水材の能力を実証する。販売用の拠点としても活用し、試験場に顧客を招いて実際に育った農作物を見てもらい、営業に役立てる。投資額や現地での販売価格などは今後詰める。

日経産業新聞 2008年4月18日より

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栄養豊富な野菜、安定栽培

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日本経済新聞(2008年4月11日)


シート使い水と土減らす

早稲田大学発ベンチャーのメビオール(神奈川県平塚市)は、土や水、農薬の使用量を大幅に減らし、栄養価の高い野菜を簡単に栽培する技術を開発した。薄い保水性シート上で栽培するため、土壌の性質に左右されず安定した品質の野菜を計画的に作ることが可能という。

横浜市内の畑で糖度が通常の二倍以上のトマトの栽培に成功した。イチゴやパプリカ、ピーマン、キュウリ、ナス、スイカなども栽培できる。栽培システムを農家や大規模農業を始める企業などに販売する。
日本経済新聞 2008年4月11日より

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遺伝子解析でメタボ改善

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沖縄タイムス(2008年3月6日)


琉大が「バイオバンク構築」

 沖縄の健康長寿再生に向けて琉球大の研究グループは、県民から提供してもらった遺伝子、血漿、細胞などを保存する「沖縄バイオバンク」を構築し、それを基に、生活習慣病へのかかりやすさなど病気に関する遺伝子の指標「バイオマーカー」の研究・開発を進めている。長嶺勝准教授は「科学的根拠に基づき、個人の遺伝的体質に合った的確な健康指導や予防が可能になる」と述べ、生活習慣病としてのがん予防法確立なども含め、国民全体が利用できる健康プログラムを沖縄から発信する考えだ。


病気の指標 研究・開発

 「沖縄県居住者を対象とするバイオバンク構築と健康長寿に関するバイオマーカーの開発研究」は、国と県の2005-07年度バイオベンチャー研究開発支援事業として、ハプロファーマ社沖縄研究センター(うるま市)などと共同で実施。

 県総合保健協会(金城幸善理事長)の研究・協力を得て、昨年四月から人間ドック受診者千五百人以上から血液や臨床データなどの提供を受けている。また、離島や農村部の健康長寿者からも同様の試料を集めている。

 来月から県総合保健協会、豊見城中央病院、ちばなクリニックで、糖尿病予備軍や境界型糖尿病の人を対象に、生活習慣病予防介入研究を始める。対象者には、糖尿病になりやすい遺伝子3項目のバイオマーカー情報も提供する。引き続き県民の協力を呼び掛け、今後5年間で計5,000件のバイオバンク登録を目指す。

 長嶺准教授は「健康長寿や病気予防につながる新たなマーカーを開発し、一人一人の遺伝子情報と健診結果を合わせた新たな指導や予防法、医薬品・健康食品開発にもつなげ、医療費削減や沖縄の長寿復活を目指したい」と話している。


沖縄タイムス 2008年3月6日より

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工業技術大賞(神奈川県)~環境負荷軽い栽培システム~

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オンリーワン創造と独自性
今年で24回目を迎えた神奈川工業技術には県内の中堅・中小企業53社から計56件の応募があった。神奈川も他見と同様、産業空洞化の進行が懸念されており、地域産業を活性化させることが県の産業施策の最重要課題の一つ。こうした状況の中、中堅・中小企業が想像力と独創性を競い合い、先進的な技術開発としてえらばれた7社のオンリーワン技術を紹介する。

環境負荷軽い栽培システム
【高分子フィルタで植物と養液を隔離した栽培技術】(メビオール=平塚市中原)
農業主流の土耕栽培は農薬が残存し、水耕栽培は多量の養分を必要するため環境負荷が大きいなどの課題を抱えている。同社では植物と養液を親水性の高分子フィルムで隔離する栽培システムを開発。少量の養液で育成管理ができ、フィルタは細菌を通さないため、感染も防げる。農薬の使用も最小限ですむため、安全な作物の生産を可能にしている。

【メビオール株式会社】
資本金5億5476万円。従業員12人。森有一社長
ホームページ http://www.mebiol.co.jp/

神奈川新聞 2007年9月28日より

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「おきなわファイバープロジェクト」発足!

琉球新報(2007年4月12日)

↓琉球新報の記事はこちらから
http://ryukyushimpo.jp/news/
storyid-23874-storytopic-4.html

沖縄タイムス(2007年4月12日)

↓沖縄タイムスの記事はこちらから
http://www.okinawatimes.co.jp/
eco/20070519_4.html


当事業の採択先である㈱サウスプロダクトアールバイオ㈱の関係会社である㈱琉球バイオリソース開発などが、県内の飲料、食品メーカーと連携し、「おきなわファイバープロジェクト」をスタートさせました。
「おきなわファイバープロジェクト」とは、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2005年版)」で、増やすべき栄養素のひとつとしてあげられている「食物せんい」を取り上げ、沖縄県の企業が製品を通して「健康・長寿」をテーマに取り組んでいこうというプロジェクトです。

製品開発・共同でプロモ
食物繊維は、肥満防止、コレステロール、血糖値の上昇抑制効果があるとされる。厚生労働省や県の調査では、県民の1日あたりの食物繊維摂取量は13.1gで、全国平均に比べ1.2g少ない。
プロジェクトで、共通ロゴマークを製品に添付するほか、ホームページも開設しアピールする。
沖縄タイムス(2007年4月12日より)

■おきなわファイバープロジェクトのホームページ
http://www.ofpj.jp/ad/


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非晶質カーボンでバイオチップ開発(ハイペップ研究所)

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化学工業日報(2007年6月20日)


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日刊工業新聞(2007年6月29日)


ハイペップ研究所(京都市上京区、軒原清史社長、075-813-2101)はアモルファス(非晶質)カーボンでできたチップ基板材料を開発した。カーボンを使うため基板を加工しやすく、たんぱく質、糖鎖、脂質、細胞、DNAの検出に使えるだけでなく、微少量の試料を化学反応させるデバイス「マイクロリアクター」や微少量の試料で分子量などを測るときに使う「サンプルトレイ」など、ほかの材料にない多彩な用途が期待できる。同社では年内をめどに、基板材料の販売を始める一方、微量のたんぱく質を検出する次世代型のバイオチップ「ペプチドアレイ・チップ」を試作する。
日刊工業新聞(2007年6月29日)より

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オリオンビール 野菜の施設栽培へ

琉球新報(2007年6月28日)

↓ 琉球新報の記事はこちらから 
バイオ・農業に参入 オリオンビール株主総会

沖縄タイムス(2007年6月28日)


トマトなど新技術導入へ

オリオンビール(仲村文弘社長)が新規事業として、施設栽培によるトマトや葉野菜などの生産事業を始めることが27日、分かった。来年3月までに施設栽培の新技術を開発したメビオール(神奈川県、森有一社長)の生産システムを導入。来年夏の本格稼動を目指し、設置場所や販売方法などについて見当を進めている。仲村社長は「県産野菜が不足する夏場にも供給することで、県経済饒波店に貢献したい。ビールに次ぐ事業に育てていきたい」としている。

来夏の稼動目指す

オリオンビールは昨年、商品開発部を立ち上げ、ビール製造以外の食品や農業分野への進出を検討。これまでに健康補助食品「オリオンビール酵母」を開発したほか、農業分野として、新技術を導入した野菜生産に乗り出す方針を固めた。


メビオールは、高分子の特殊フィルムを使い、少量の土や養液でする「ハイメック栽培」を開発。八重瀬長の実証ハウスで研究を進めている。26日には、同町内の青果生産加工・流通業者や琉球大学工学部と提携し、糖度や栄養価を高めた機能性野菜の周年安定生産と出荷システムの開発を進めていくことを発表している。

オリオンビールは、同社の技術指導を受けながら、採算性などの検討を進めており、年度ないに約1300平方メートルの施設を建設する予定。販売方法や採算性などを踏まえて、拡大も市やに入れる。

仲村社長は「野菜生産をきっかけに、ビール以外の食文化の分野にも進出していきたい」と話している。

琉球新報・沖縄タイムス(2007年6月28日)より

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甘い小麦 - 世界で初、スイートコーン並みの糖度

東北農業研究センター(盛岡市)と日本製粉(東京都渋谷区)は12日、遺伝子組み換え技術を使わずに従来の交配などにより、甘い小麦を世界で初めて開発したと発表した。

糖度はスイートコーン並みの22.2度で、ケーキやパンに自然の甘さや独特の風味を加えることができ、新たな用途拡大が図れると期待される。

毎日新聞) - 2006年12月12日 19時33分

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かりゆし健康長寿プロジェクト

ハプロファーマが琉球大学などと沖縄で行う共同研究。

「沖縄県居住者を対象とするバイオバンクの構築と

健康長寿に関するバイオマーカーの開発研究」


沖縄の健康長寿の原因を環境と体質の両面から明らかにするコホート研究についてデータ解析・データベース構築の面から支援いたします。

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核酸医薬

治療などの標的となる遺伝子の塩基配列の一部をそのまま使うもので、
DNA またはRNAの核酸からできていて遺伝子の機能を制御することから
核酸医薬と呼ばれている。


核酸医薬は、核酸合成機などで

化学的反応により人工的に作ること

ができる。

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オメガ3脂肪酸の驚異的な働き

食べた脂肪はどうなるか皆さんはご存知だろうか?

中性脂肪として蓄えられるだけが脂肪の役割ではありません。
体の様々な機能、例えば熱を出したり,血小板を固めたり,筋肉を収縮させたりなどするための、スイッチをオンにする物質の材料になったりするのです。そういったスイッチをオンにする物質のことを生理活性物質と言います。脂肪は、分解されて脂肪酸とグリセリンになり、脂肪酸の一部は、リン脂質として細胞膜の成分になります。

脂肪酸にはオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸の2種類があり、それぞれが材料となって違った種類の生理活性物質ができます。オメガ6脂肪酸は陸の動物の肉に多く、オメガ3脂肪酸は海の魚に多く含まれています。魚が肉に比べて身体に良いというのは、オメガ3脂肪酸の効果が強いということから言われているのです。(高橋哲也先生)

(株)先端医学生物科学研究所 より

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ω-N脂肪酸

必須脂肪酸の分類法として、ω-N脂肪酸という表記をすることがある。

ここでω-Nは、脂肪酸の炭素鎖を末端から数えて、N番目の炭素がはじめて不飽和結合になる、ということを示す。例えばα-リノレン酸は、構造式を見れば分かるように、末端から3つ目の炭素が不飽和結合であるので、ω-3脂肪酸に分類される。以下に代表的なω-3およびω-6の脂肪酸を示す。なお、(18:3)などの表記は(炭素数:不飽和結合の数)を示す。

ω-3脂肪酸 α-リノレン酸(最も短い炭素鎖のω-3脂肪酸、18:3)エイコサペンタエン酸(EPA)(20:5) ドコサヘキサエン酸 (DHA) (22:6) ω-6脂肪酸リノール酸(最も短い炭素鎖のω-6脂肪酸、18:2)アラキドン酸(20:4) ω-3脂肪酸は魚介類・亜麻仁油・魚油に、ω-6脂肪酸は、高リノール紅花油・高リノールひまわり油・大豆油・菜種油・クルミに多く含まれている。(Wikipedia掲載)

(株)先端医学生物科学研究所 より

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体に良い脂肪を持つ遺伝子組換えブタ

体によい脂肪として知られるω-3脂肪酸を大量に含む子ブタが作られた。

ω-3脂肪酸は自然界では主として魚油に含まれるが、ω-3脂肪酸ブタが市販されるようになれば、ベーコンなどの豚肉製品から大量に摂取することができるようになる。

今回Y Daiらから、ω-3脂肪酸をもつ子ブタの作製に関する論文が寄せられた。 豚肉のω-3脂肪酸含有量を高めるため、Daiらは遺伝子1個を余分にもつ子ブタを作製した。この遺伝子がコードするタンパク質は、別の種類の脂肪酸をω-3脂肪酸に変換する。ω-3ブタを人間の食用として利用するまでにはさらに研究が必要である。今後検討すべき点は、ブタの長期的な健康状態はどうか、ブタが成体になっても高いω-3脂肪酸レベルが維持されるか、肉の味はどうかなどである。

 ω-3脂肪酸は、心血管疾患や慢性関節リウマチ、糖尿病など、さまざまな慢性炎症性疾患に有効であることが確認されたため、近年需要が高まっている。魚類資源は減少しつつあり、また重金属汚染の恐れもあるため、ω-3脂肪酸の新たな供給源となる食品の出現は望ましい。(Nature Biotechnolgy掲載)

(株)先端医学生物科学研究所 より

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インフルエンザ(H5N1)の政令指定について

インフルエンザ(H5N1)についてはヒトからヒトへ感染することを前提として、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下、「感染症法」という)の指定感染症として政令指定し、現行の四類感染症の規定に加え、二類感染症に準じた必要な規定を準用することにより、その発生及びまん延の防止を図ることとしました。また、インフルエンザ(H5N1)を検疫法第2条第4号の政令で定める感染症(検疫感染症)に定めました。 

厚生労働省 平成18年9月14日発表
(株)先端医学生物科学研究所 より

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<新薬開発>大学から企業へ、研究成果を橋渡し 文科省

 大学の研究成果を新薬や医療器機の開発につなげるため、製薬会社などに成果を橋渡しする拠点作りに、文部科学省が来年度から取り組む。全国の大学などから公募により10カ所程度を選ぶ方針。再生医療やゲノム研究などの先端医学研究を、医療現場で実用化しやすいよう整備していく。

 新薬開発には、人を対象とした臨床試験が行われる。臨床試験にはデータ管理や統計解析、審査機関への申請書類作成などが必要。米国では大学に企業の新薬開発経験者がいて、書類やデータをチェックする支援体制が充実しているが、国内では十分でない。このため、国内の製薬会社が新薬開発の環境が整っている海外の大学などと組んで治験を行う「治験の空洞化」も進んでいる。

 日本製薬工業協会によると、国内製薬会社の治験の最初の実施場所は1993年は日本が36%、海外が18%だったのに対し、2000年では日本が20%、海外が43%と逆転した。

 このような現状を改善するため、文科省は医療に結びつく研究成果を上げている大学などを対象に公募する。企業が行う大規模な臨床試験の前に、大学レベルで小規模な試験ができる体制を整える。具体的には来年度、全国から10カ所程度を選び、合わせて30億~40億円程度を検討中で、5~10年程度支援を継続する。臨床試験の専門医師、統計の専門家などのほか、有望な研究成果を見きわめたり、相談に応じる人材も育成する。こうした拠点を全国のブロック圏域ごとに整備することを目指す。【下桐実雅子】

(毎日新聞) - 8月10日3時6分更新

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小型たんぱくの植物ホルモン=農林業へ応用期待-東大、名大など

 植物の茎の先端や根などでは、26種類ものペプチド(小型たんぱく質)がホルモンとして働いている可能性が高いことを、東京大と名古屋大、理化学研究所の共同研究チームが発見し、11日付の米科学誌サイエンスに発表した。

 これらの一部は、非常に低い濃度で、芽や花の形成を抑えたり、導管(道管=水分の通路)への分化を阻害したりすることが判明。植物への投与方法を開発できれば、農林業、園芸の各分野で、作物の形や成長速度の操作、花粉形成の抑制、病害虫への抵抗性アップなどが可能になると期待される。 
(時事通信) - 8月11日6時2分掲載

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<ミトコンドリア>長寿に関係か DNAに違い 理化研発表

 細胞内に数百ある小器官、ミトコンドリアのDNAのわずかな違いが、細胞の働きに影響を与えていることを、理化学研究所などが突き止めた。このうち日本人に多いタイプは長寿と関係しているとされ、長生きのメカニズム解明につながると期待される。11日付の米科学誌に発表した。

 ミトコンドリアは細胞内のエネルギー生産や、カルシウム濃度調節などにかかわっている。このDNAは個人差が大きく、病気のかかりやすさに関係していると考えられている。

 理研の加藤忠史チームリーダーらは、35人分の血小板のミトコンドリアDNAを使い、約1万6000ある塩基配列を解読、個人差を特定した。さらに、この違いが細胞内のカルシウム濃度に、どう影響するかも調べた。

 その結果、特定の2カ所の塩基配列が、カルシウム濃度を低く抑えるG型と、高くするA型に分かれていた。G型の人は日本人の7割を占め、欧米人の3割に比べて多い。また、100歳以上の日本人長寿者に限ると8割に達した。このことから、G型が長寿の要因の一つになっている可能性が高いと結論付けた。

 加藤チームリーダーは「A型は、アルツハイマー病などのかかりやすさに関係していると考えられている。長寿や病気になるメカニズムの解明につながるかもしれない」と話している。【下桐実雅子】

(毎日新聞) - 8月12日掲載

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