(有)生物資源研究所

研究開発の背景・研究目的及び目標

癌による死亡率は昭和25年では3位にあったが、その後の食生活等の変化に伴い上昇の傾向を示し、昭和50年代の後半には死亡率の1位を占めるようになった。

また、欧米人に多いとされていた大腸癌もわが国では増加の一途をたどっている。このような状況の中、抗癌剤で苦しむ癌患者の死亡危害は多大で、抗癌薬の副作用と本来の癌に苦しむ癌患者を救う理想的な抗癌薬は、副作用の無い癌細胞だけを効果的に殺傷する点に集約され、副作用が無いかあっても最小の副作用で癌を殺傷する抗癌剤の開発が世界戦略で進められている。

本研究プロジェクトである抗癌薬の開発研究の全体的な流れは沖縄県に生育している植物の成分を利用して第一段階ではその成分を含んだ健康食品を開発すること。さらに成分に含まれる有効物質の同定を行い第二段階として生薬の開発、そして最終的には医薬品の開発といった段階的な流れで開発を進めていく。

研究体制

(1) 研究組織

  (有)生物資源研究所


(2) 研究者氏名及び人員

 項 目 氏 名 主な業務内容
研究員 根路銘国昭 研究の総括
吉川堯 安全性試験と病理学的検査
向真一郎 安全性試験と病理学的検査
高江洲ひとみ 抗癌物質のスクリーニング
森山紹子 抗癌物質のスクリーニング
鳥海滋 動物実験及び抗癌物質のスクリーニング
祖慶かおり 抗癌物質のスクリーニング
瑞慶覧志織 動物実験及び抗癌物質のスクリーニング

成果概要

沖縄県内に生育しているショウキズイセン及びキョウチクトウの植物抽出液にin vitroで高い抗癌活性のあることが確認されたことから副作用のない抗癌薬の開発研究のための研究をおこなった。未精製の抽出液にはマウスでの急性毒性試験の結果、強い毒性が認められたために分子ふるい膜を用いて分子量ごとに分画し部分精製を行った。

その結果分子量1万以下の分子ふるい膜を通した部分精製抽出液にはマウスでの急性毒性を示す毒性が無く、in vitroで高い抗癌活性を維持していることがわかった。
そこでこの部分精製抽出液におけるマウスでの90日間連続投与試験における亜急性毒性や180日間連続投与試験での慢性毒性さらに後代への影響の有無を調べる催奇形性試験を行いマウスへの毒性が全く無いことが確認され、安全性の高いことが確認された。
またヌードマウスを用いたin vivoでの抗癌活性試験においても対照群と比べて明らかな抗癌効果が認められた。

事業化に向けての課題及び今後の取り組み

(1)今後の生産化・販売化の戦略及び課題
日本でのショウキズイセンおよびキョウチクトウの健康食品としての販売は薬事法の関係上不可能である。そこで海外での事業展開を視野に入れ健康食品として扱うことのできる国などの調査・検索が課題である。また健康食品としての展開が進展したときのことを考慮に入れ試作品の作成とその抗癌活性と安全性の評価を行っていく。

(2)今後の生産化・販売化のスケジュール
米国企業KDSL社との業務提携が基本合意し、商品化に向けた作業をすすめている。

(3)今後の生産化・販売化の体制、生産拠点
未定

(4)沖縄への波及効果
①地元企業及び学術機関との連携
  ショウキズイセンおよびキョウチクトウなどの生物資源は農家に栽培を委託して原材料の確保を行っていかなければならない。また製造コストの削減のために地元での製造も必要である。そこで地元の農家などを中心に栽培を委託し、製造ラインを地元に作ることでコストの削減と地元での雇用創出につながることになるだろう。

②雇用実績及び雇用予定
   雇用実績:平成18年度 研究員2名採用

③生産・販売による売上予測
  現在のところ販売未定のため生産・販売による売上については未定

当該プロジェクト連絡窓口

(有) 生物資源研究所
905-0012 沖縄県名護市字名護4607-42
電話 : 0980-54-3376  FAX : 0980-54-3457
e-mail : iubr4607@deluxe.ocn.ne.jp