バイオテクノロジー辞典

相補性(complementarity)

①DNAとRNAの構成成分のヌクレオチドの有機塩基は常に、アデニン(A)とチミン(T)またはウラシル(U)、およびグアニン(G)とシトシン (C)の間で水素結合により塩基対をつくる。1本のポリヌクレオチド鎖があると、その塩基配列に対してA-T(U)、G-Cの塩基対をつくる相手のヌクレオチドが順番に並び、もとの鎖と対になる新しい鎖ができる。このように、1つの塩基に対して常に決まった相手の塩基が水素結合し、対を作るような性質を相補性という。
②1つの表現形質についての突然変異[例えば、アデニン要求性]を持った2つの染色体DNAが同じ細胞内にあるとき、野生型の性質を示す場合に相補性があるという。1つの表現型は複数の遺伝子によって起こる場合が多い。欠損した遺伝子と野生型の遺伝子とが共存すれば野生型の遺伝子が欠損した遺伝子を補って野生型になる。同一遺伝子が欠損した場合には相補できないので相補性がなく、突然変異型のままである。これは2つの突然変異が同一の遺伝子に由来しているかどうかの判定に重要であり、相補性試験により決まる。

株式会社AMBiSより

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